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―そうなんですか・・・
TOKI:
ベッド1つで、これだけの費用が掛かる。たかだか35人の子供達の老朽化したベッドを取り替えるだけで、これだけ の金額が掛かる。国が知的障害者の子供一人に支給している予算枠ってのはね、例えば衣類は年に2万円、風呂は週に 2回、居室に関しては3.3u、とかなんです。私は常に、彼らは罪を犯した訳でも何でもない。生まれながらにして、 そうだったんだ。そんな彼らに、まぁ、もちっとマシな環境でもイイんじゃないか?っていう、それの手助けをさせて くんないか?ってだけなんですけどね。

―以前からTOKIさんは、そういった福祉に対して積極的に取り組んでいたのは存じてました けど、具体的な数字とかを聞いてしまうと、いかに大変か分かります。
TOKI:
いや、大事な事なんですけど、彼らにもプライドはあるんで、私は「可愛そう」という視線で彼らと接した事はあり ません。私と等しく同じ人間である訳だから。私自身も障害者だから多少なりとも分かるけど、そういう視線で見られる のは嫌なモンなんです。ただ、そういう事が出来る人間がいて、そうしてくれると助かるわ〜っていう人間がいるだけ の関係です。「醤油が切れちゃった。お〜い醤油貸してくれや」みたいなモンです(笑)貸しでも借りでも何でもないし 、それ以上でも以下でもない。

―はい。勉強になります。
TOKI:
いや、勉強って言うか(笑)話を戻しますけどイイですか?

―はい!お願いします(笑)
TOKI:
(笑)シングルで最低3000枚以上でもベッド一つ。という現状で、まぁ、こんなCD不況だからね。私のソロで、まぁ、 何とか・・・っていうレベルだったんですけど、STEALTHなら「おぉ!ベッドはイケるだろ!」っていう感じだったん ですけど、TAKUROが「いっそアルバム作っちゃおうぜ!」みたいな事を言い出して、それから2週間くらいだったかな? 30曲以上も用意してやがってね(笑)そこから選曲してフルアルバムと言える予備の分も含めた収録曲数をピックアップ して、私も即時、作詩作業に入ったという感じです。

―ファンとしたらフルアルバムは嬉しい限りです。
TOKI:
それが分かっていたから頑張ってるんです!(笑)徐々にじゃなくて、一気に!ですから、同じような歌詩になっ ちゃう恐れがあったんですけど、楽曲の幅広さが普通じゃないんで、同じような歌詩が載り様が無い!(笑)そして、 C4にはない、C4では書けないような領域まで書いちゃおうと思ってます。私の歌詩は説明要らずで読めるのを心掛けて いますが、今回のSTEALTHのは「C4があって」っていう前提で書きますから、もう賛否両論を本当に恐れないで思い切っ たのを書いてみたいと思ってます。

―アルバムタイトルの「アルストロメリア」っていうのは、どういう風に決まったんですか?
TOKI:
「アルストロメリア」っていうのは百合水仙の事で、まぁ、さっきも話しましたけど、金額の面だと世知辛い話に なっちゃうじゃないですか?なので、買って下さる方々の気持ちを花束に例えたかったんです。アルバムを花束に代え て「君達に、私達から直接、届けます」っていう感じでね。アルストロメリアっていうタイトルは私がつけたんです けど、TAKUROも、タイトルに込めた意味を説明したら賛同してくれてね。まぁ、ちょっと照れくさいっスね(笑)

―調べたんですけど、アルストロメリアの花言葉は「凛々しさ」「やわらかな気配り」なんです。今回のお二人の気持ちにピッタリだなと。
TOKI:
まぁ、花言葉っていうガラじゃないですけどね(笑)あ!ここで一つ、言いたい事があるんです。

―何でしょう?
TOKI:
出来れば・・・なんですけど、このアルバムは皆さんが「何かを我慢したお金」で買って欲しいと思ってるんです。

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