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第102回

「TOKIさんもさ、mixiやろうよ!」
「え?mixiってアレですよね?誰かしらの紹介を受けないと始められないブログみたいなのが集まってるトコですよね?」

音楽を引退して以来、見も知らぬ不特定多数の人と交流を持つ事を拒否していたTOKIは困っていた。

誘い手は中村頼永氏。

かのアジアが生んだ世界的スターであるBRUCE LEEが創始した実践格闘術「截拳道(ジークンドー)」の正統継承組織であるIUMA日本振藩國術館の代表でありUSA修斗の代表も兼任している格闘技界の重鎮。

ふとした事からTOKIと知り合い、交流を持つようになっていた中村氏は自身も始めているmixiにTOKIを誘った。

相手が相手だけに断わり辛い状況。


TOKIは帰宅後、困惑しながらも中村氏の紹介を受けてmixiを始める事となった。

(え〜と、ハンドルネーム、どうしよっかな…)

TOKIは変に生真面目な部分があり、ブログ等の類は初めての体験という事も相まって、使用するハンドルネームは自分の名前と全く違うニュアンスの名前はNGなのだろうと勘違いし、やむなく

(もう、TOKIでいいや。誰も自分の事なんか知らないだろうし、忘れてるだろう)

と、ハンドルネームを、そのまま「TOKI」とし、紹介してくれた中村氏の手前、そのシステムを知るべくmixi内を閲覧していく中で参加人数は少数だけれど「Kill=slayd」のコミュニティを発見。

(うわ!こんなのあるんだ)

そして、その管理をしている人はどんな人なのだろう?とアイコンの写真を見ると見覚えのある子だった。

(あぁ〜この子か!確か…Yちゃんっていったっけな?元気で良かった!)


彼女はKill=slaydを熱心に応援してくれた子で、2002年のSTEALTHのHP内のBBSでは人生相談に良く乗った記憶が蘇る。

TOKIは早速お礼のメッセージを彼女に送ったが、彼女から一向に返事は来なかった。

その子のログイン履歴は「3日以上」と表記されており、その時は(忙しいのかな?)という風くらいにしか捉えていなかったが、この事が後にTOKIを再びステージに復活させる鍵になろうとはTOKI自身、この時は想像もつかなかった。



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