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第14回
日ごとに退学していく友人達、そんな学校生活の中、次第にTOKIと気の合う連中は凝縮されていった。
自然と(いつも一緒にいる、いつもの友人達)というグループが出来上がっていた。
そのグループは一つ年上の井浦(仮名)と、井浦が既に付き合っていた同じクラスの女子、静香(仮名)や、TOKIと一番気の合う友人である菊池や、その彼女の睦美と、男女入り混じりの構成だった。
一つ年上の井浦を除き、全員まだ15歳だというのに性的な部分では既に一線を越えているという、かなり早熟な友人達に囲まれて、そういった話題になると、まだキスもした事の無いTOKIは全然実像が掴めないまま、ただ意味もわからず相槌を打っていた。
男同士で集まると先輩の井浦が
「この前、静香とこんな事したんだよ」
と、自慢げに破廉恥な話を赤裸々に語り出す。
静香の普段の姿からは、そんな事も想像も出来ない為に俄に信じ難かったが、二人が恋人である事は事実。
そういう事が(身体は大人、心はまだ少年のまま)だったTOKIには異世界の話にしか聞こえなかった。
井浦が場を離れると、友人の菊池が
「まぁ、ああいう事はあんまり言わない方が良いと思うけどな。彼女が可哀想じゃん?井浦は一応一コ先輩だから言わねぇけどさ」
その時は(あぁ、そういうものなのかな?)と、何となく相槌を打っていた。
…数週間後、怒るべくして事件は起きた。
井浦が静香との情事を所構わず言い触らしていた事が静香の耳に入ったのだ。
静香は激怒。追いすがる井浦、受け入れない静香。
結果、二人は別れる事になった。
静香と睦美が親友同士で、睦美と菊池が付き合っていた為、TOKIは自然と静香と一緒にいる機会が多くなった。
付き合っていた男が自分の痴態を言い触らしていた事にショックと悲しみを睦美に訴える静香。
それを見守る菊池とTOKI。
この時はまだTOKIは想像もし得なかった。
静香がTOKIにとって最初の恋人になるという事を。
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