C4復活公演[-TOKYO/BURNING-]を経て、STEALTH以来となるWEBINTERVIEWを敢行。
東日本大震災という未曾有の国難の余波が色濃くある今、TOKIは何を思うのか?そして気になる今後の展望も併せてお届けします。
------まずは[-TOKYO/BURNING-]お疲れ様でした。
TOKI:
お疲れ様でした。
------祝SOLD OUT!で大成功だったじゃないですか!
TOKI:
いやいや、私はSOLDOUTって好きじゃないんですよ。たくさんの人がライヴに来てくれるのは嬉しいけど、ギュウギュウはイヤなの。ホールとかならイイんだろうけどね。常にホラ?相手の立場になって考えちゃうからさ(笑)
------SOLD OUTが嫌いなんてミュージシャンは聞いた事ないです。
TOKI:
だって山手線とかの朝の通勤ラッシュみたいなモンでしょ?通勤ラッシュが好きな人っているのかな?
------通勤とは違う次元だと思うんですけど(笑)あ!TAKUROさん見に来てましたね。
TOKI:
なんかマキコ(TOKIさんのお母様)と関係者エリアで並んで言いたい放題だったらしいけどね(笑)トラブルで曲が止まった時なんかマキコに「息子がミスったぞ!母親としてどうなんだ!」って言ったらマキコはオーディエンスの方々の背中に向かってヘドバン級に頭を下げまくってたとか(笑)昔っから仲良いんだよな〜あの二人。
------STELATHの「激情」もやりましたね。
TOKI:
あぁ、それに関しては、あんまり深く考えてないようにしようって事でまとまってね。いや、最初は「C4の復活ライヴにSTEALTHの曲っていうのはどうなんだ?」みたいな意見もあるにはあったんだけど、「演ってみたい」という衝動を形式に囚われて抑える事も無いかなって事でね。そもそも3人ともSTEALTHだしさ(笑)それより何よりラクリマHIROくんがTAKUROとHISASHIとK-A-Zのギターの効果的な部分をチョイスしてバランス良く弾く事の方が問題があったかもしれない(笑)これからもSTEALTHの曲は「演りたい」っていう衝動がメンバー間にあったら、普通に演ると思う。5月21日の[-THE DAISYCUTTER-]でもアルストロメリアの曲は演ると思うよ。
------楽しみにしてます!そして、無事に終わった今だから聞けますけど、LIVEの前に起こった震災でLIVE自体の中止も懸念されたじゃないですか?TOKIさんのブログでも書かれていましたけど、その辺についてお聞かせ願えれば。
TOKI:
まず、言うまでも無いけど、あまりにも大変な震災だった事。まだまだ予断は許さないし、亡くなった方々には心から御冥福をお祈りすると共に、被災者の方々の困窮を思ったら何もかもを自粛したくなる心の声もある。その辺の経緯や葛藤は私のブログで吐露させてもらってきたので、今現在、そしてこれからの事に対して話して良い?
------お願いします。
TOKI:
この国難と言うべき事態に際して、熱の篭った支援をしていきたいと思う。でも、こういう場だから、厳然たる事実の側面っていうのにも触れさせてもらうと、もう震災に関しての情報は自分で探さないと見つけられないくらいメディアは復活しているよね?そういう事も手伝ってか「立ち上がれ日本」的な事に辟易としている人達の声も届いてます。被災地の方々の心の傷跡が癒えるまで?原発が落ち着くまで?余震が無くなるまで?私は何年間も自粛しなくちゃいけないのかな?みたいなね。確かに「いついつまで」とか期限を切れるものじゃないし、完全な復興には少なくて見ても年単位、長ければ数十年単位で掛かると思う。そして更に言えば、原発に万が一があれば半減期は2万年以上だからね。
------え?そんなに!?
TOKI:
そうそう。だから私はここで明言するけど、笑顔になりたい人は笑顔になって、もっともっと被災地の力になりたい人は力になって、元気になれない人はトコトン考え抜いて、とかさ。自分で感じるままで良いと思う。世間体を伺って自分の感情を押し殺す事なんて無い。アルストロメリアの時だって「子供達の助けになれば」と思ってくれても良いし、「単純に音楽を聴きたい」っていう思いだけでも良いって言ってたでしょ?大事な事は自分の心を抑え込んじゃダメだという事だよ。そんな状態をマクロな視点で見れば日本の為にならない。元気な人は元気に暮らさなきゃダメ。被災地の方々の為に尽力する事で元気になるならソレで良いし、映画を見に行って元気になれるのなら、誰に遠慮する事なく見に行った方が良い。とにかく過度な自粛の余波で、ありとあらゆるエンターテイメントや娯楽業界が衰退の一途を辿ってる。それが潰れれば、そこの雇用も無くなり、連鎖に継ぐ連鎖で大規模な二次災害を起こしたりする。実際、もう起き始めてるけどね。
------イベンターや舞台制作会社の倒産、ライブハウスの雇用問題とかは聞いています。
TOKI:
それだけじゃないよ。飲食業界や出版業界、アパレル関係とかも軒並みマズい事になってる。とにかく、このままだと路頭に迷う人達が大勢出てきてしまう。被災地を元気づけなきゃいけない立場なのに、その力を失いつつあるのはマズいね。
------笑顔にならなきゃいけないのに、なかなか出来ないのが正直なところです。
TOKI:
私が提唱している二歩先の視点で考えてみてほしい。落ち込んじゃう方は「誰が為にションボリしてるのか?」を考えた方が良い。ションボリして誰かが元気になったり、何かの役に立つのなら、いくらでも落ち込んで良いと思うけど、誰も何も良くならないのなら、せめて自分は元気でいなくちゃダメだよ?
------ありがとうございます。…なんか少し明るくなれるような気がしてきました。早く日本が落ち着いてくれる事を願ってます。
TOKI:
目下は原発だね。原発が無くなるなんて理想論で非現実的、という人もいる。確かにウランっていうのは怪物的なエネルギーを持っているから、万が一さえ無ければコレ以上無いエネルギー源だと思う。ただ万が一があるのなら勇気を出して撤廃した方が良いと思うんだよね。もちろん代替となるソーラーとかのクリーンな次世代エネルギーが期待できるからこそ言える事なんだけど。万が一には2万年ダメになるけど?なんてモノに対して引き換えになる理論なんて存在してはいけない。ここを踏み切れば新技術に対し新たな需要が生まれるし、夢がある。つか、こういう話すると長くなっちゃうんだけどイイの?(笑)
------話題を変えましょうか?(笑)5月21日の[-THE DAISYCUTTER-]公演についてと、今後の動向について聞かせて下さい。
TOKI:
まず5月21日は、活動休止となって丁度1年という事もあって、前々から会場は押さえてたんだよね。言うなれば本来の復活の日だったの。でも2ヶ月前倒しで復活させてSOLD OUTという状況になるのが予測できてたから、[-TOKYO/BURNING-]は文字通り「復活」、[-THE DAISYCUTTER-]は新曲を引っ提げて臨むという事で「進化」と意味するモノとして"やろう!"という事になったんだよね。
------新曲となる[-DAISYCUTTER-]の手応えはどうですか?
TOKI:
俺って昔は結構、曲は書いてたのよ。今でも演ってる[-Phirosophia-]とかもそうだし、今だからバラしちゃうとKill=slaydの時代は実は私が作曲しているんだけど、印税とかの問題もあって他のメンバーの作曲という事にした曲が、かなりあるんだよね。後半の方は大半がそうだと言っても過言じゃないくらい(笑)楽曲制作はとにかく役割分担で、やれる人がやればいい、という考えだったので、メンバーに作曲能力が秀でてる人がいる場合、自分は補正する側に回ってたの。最初のアルバムである[-Cyclotron 4-]の時なんかは、そんな感じが上手く出せてた感じがするんだけど、ちょっとね、ありがたい事に歌詩の方の評価が高くて我ながら自信が持てるようになってきたので、作曲の方でも審判を下してもらおうかな、とか思ってます。Junjiくんはもとより、Tomoiくんも作曲経験があるようなので、二人にも頑張ってもらって切磋琢磨しながら協力もしたりされたりしながら頑張ろうかな、とか。俺ってメロディはいくらでも出てくるタイプなので自分的に苦労は全く無いんだけどさ(笑)
------あの〜…[-DAISYCUTTER-]の方は?
TOKI:
あぁ、誤魔化せなかった?(笑)いや、自分の中には完成形が見えてるから、そこに到達させるだけの段階まで来てます。今までには無いタイプの楽曲じゃないかな?ハードだけど[-Crocodile Vibration-]とか[-IGNITER-]みたいな感じじゃなく、そんなに歌モノでも無い感じ。今までに無いタイプだけど"明らかにC4"っていう感じがする曲というか。他にも何曲か既に出来始めてるんで、まぁ、その辺は追々ね。
------コンポーザーとしての魅力も是非!
TOKI:
なんかさ、ちょっと前なんかさ、自分の枠を広げすぎて自分を見失いがちになる時もあったんだけど、STEALTHの経験が本当に活きてるんだよ。アレを乗り越えられたのは本当に自分にとって大きい。だってさ、GLAYとかSadsとかのスケジュールの合間を縫ってレコーディングスケジュールやらプロモーションプランを組み立ててさ、更に短期間で12曲の作詩をして、宣伝費が無いなりのアイデアを出して、友愛学園側との折衝もこなして、曲のアレンジやらプリプロ等々、プリプロなんてTAKUROと30分やる為に北海道まで行ったんだよ。しかも動いてる大徳の車の中で(笑)そんでウチの会社とか事務所の経営も当然やって、週に一度のWEB RADIOも欠かさず収録して、あらゆる取材もこなして、無報酬という(笑)STEALTHは本当に鍛えられた。たくときスコープは労働基準法に引っ掛かるどころか、虎の穴(注:タイガーマスクの訓練所)だよ。
------聞いてるだけで倒れそうです(笑)
TOKI:
でもさ、挫けられないじゃん?C4であんなに「負けんな!」的な事を歌ってるのにさ。つまりSTEALTHを支えたのはC4であり、そのSTEALTHがあってこそのC4がある。やっぱ人生無駄な事なんて一つも無いねぇ〜(笑)
------TOKIさん自身もC4に支えられてるという事ですね。
TOKI:
そうそう。TOKIってヤツは厳しいのよ。理想をストイックに追い求める存在だから。自分にもダラしない部分は当然あるんだけど、自分の中のTOKIってヤツが責め立てるの。「お前な、ヌルい事してんじゃねぇ!甘ったれるんじゃねぇ!」みたいなさ。「人(男)に厳しく!、自分には鬼のように厳しく!、女の子にはメイプルシロップのように甘く!あ、ちょっとペロペロしていい?」がモットーなの。